郡山_朝日新聞「ひと欄」20080730
前のエントリーで、6月にイタリアで開催されたIFOAM(アイフォーム「国際有機農業運動連盟」)が主催したオーガニック世界会議に参加したことを書きましたが、その会議に続いて開催されたIFOAMの総会(年会費を払っている正式な会員だけが参加できる3年に一度の総会)で、世界中のメンバーからの直接投票で世界で10人の執行部(世界理事)を選ぶ選挙が行われ、自分でも驚くことに10人の一人に選ばれてしまいました。http://organicgreen.blog.jp/archives/1013751421.html

そのことを、10年来、有機農業や環境保全型農業をより多くの人に知ってもらう広報という仕事でお世話になってきた朝日新聞の記者さんに、なんと「ひと」欄で紹介してもらってしまいました。彼女は一貫して有機農業や環境保全型農業、それにフェアトレードなどの取り組みを紹介し続けてくれている記者さんで僕は勝手に同志だと思っています(掲載日は7月30日)。

IFOAMとの最初の関わりは、1996年のコペンハーゲンで開催されたIFOAMオーガニック世界会議でした。日本の有機農業運動の草分け、日本有機農業研究会が主催した「オーガニック&エコロジーツアー」に参加させてもらって、その会議に参加する機会に恵まれました。初めて訪れた夏のヨーロッパは、樹々の緑が青い空にきらめく最高の季節。そこで触れた欧州の美しい自然と、オーガニック関わっている人たちの何とも言えない人のよさというか気持ちのよさに魅了されたのがIFOAMとのご縁の始まりでした。

その後、らでぃっしゅぼーやは1997年にIFOAMに加盟しました。1999年にはIFOAM共同基金を設立。2001年には有機認証団体や生産者、有機流通企業などと日本でオーガニックを進めるIFOAMジャパンを設立。以来、日本の有機農業の発展に取り組んできました。http://www.ifoam-japan.net/


その後、大学院などで「なんでヨーロッパの有機農業やオーガニック食品市場がこんなに躍進しているのか?」研究してみると、IFOAMが深く関わっていることを知りました。そして、知れば知るほど「なんでこんな一民間団体(NGO)がここまですごいことができるのか?」と興味が沸くのを抑え切れなくなって、(悪い癖なんですが)そうなると実際にそこに飛び込んでみないと気がすまないので、直談判して実際に本部で働かせてもらいました。

そこで、働いている人たちのオーガニックへの情熱に触れて、自分なんかでも役に立てるなら是非一緒に働いてみたいと思いました。そして、IFOAMのEU政府に対する有機農業および環境保全型農業に関する政策提言(アドボカシー)活動の実態とその影響について、また少なくとも日本の10倍以上に広がっているヨーロッパの有機農業や2兆円を超える市場規模に成長しているオーガニック市場のことを、日本のできるだけ多くの人に知ってもらいと強く思いました。長くなりましたが、これが世界理事に立候補するに至る経緯です。総会の詳しい報告はまた書きたいと思います。